楽曲詳細

Ocean of Strings

Ocean of Strings

WasaVi

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https://sd.deluxe-sound.jp/track/13641827
必要ポイント:143pt
『自由を選択しなかった人に贈る作品』

聖歌隊の暖かな歌声で幕を開ける本作は、どこか物悲しくも耽美な世界を見せるニューエイジミュージック。
タイトルにも冠されている「Strings」という言葉が示す通り、弦楽器や糸を使う楽器で本曲は構成されている。

WasaViの作品において特筆すべきは音を使った情景描写である。
チェロがメインを務める序盤のセクションでは、弦楽器の音が聞く人を暖かく包み込む。
子宮の中、つまり母なるものに守られているようなぬくもりが感じられる。
次のセクションでは弦を弾く音により、幼少期のあどけなさや好奇心が演出される。
そして曲が進むにつれて、荒れ狂う海の如く激しさを増していき、
荒波に飲まれたかのような錯覚に聞いている人を落とし込む。

本作は冒頭にもある通り『自由』をテーマに執筆されている。
自由であることは幸せなのか。
人はみな、なりたい姿を追い求めなければならないのだろうか
「自由」という希望あふれる言葉に潜む苦しみを、ありのまま描いた歌詞も必聴である。

楽曲紹介の結びとして、WasaVi自身の言葉を引用する。

この世の中には自由を選択しなかった人を認める言葉があまりにもない。
やりたいことを諦めさせてあげる言葉が、あまりにもない。
僕達はもう悩み疲れたのに、もう歩けないのに、まだ戦い続けることを求められる。
もう、自由から解き放たれたいのに。
楽になりたいのに。
なりたい自分なんて忘れたいのに。