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アルバム・レビュー
日本のR&Bクイーン2人が新曲をドロップ!EMI MARIA待望のシングル「Right Now ft. JASMINE "がついにリリースされた!この2人を抜きにして、今日までの日本のR&Bの歴史を語ることは考えられない。2010年代、 "クラブ・シーン "の中で突出した大型新人としてメジャー・デビューを果たした2人は、日本のR&B界の実力派アーティストとして確固たる地位を築いた。日本のヒップホップ/R&Bシーンを追い続けてきた長年のブラック・ミュージック・ファン(筆者)として、近年のJ-R&Bプレイリストを聴いていると、海外シーンに引けを取らないヴォーカルを持つ日本のR&Bアーティストが急増していることが信じられないほど嬉しい。そこにはもちろん、【J-R&B】というカルチャーを盛り上げ、今日まで発展させることに大きく貢献したアーティストが必ず存在している。この2人は間違いなくその中にカウントされるであろう。真のR&Bファンはイントロですぐにビビッと来るはず。ブランディ&モニカの「The Boy Is Mine」を彷彿とさせるイントロから始まるのは、間違いなく”確信犯”であろう。数あるR&Bデュエットの中でも「The Boy Is Mine」は、当時のR&Bシーンで最もホットな2人の女性アーティストのコラボレーションだった。この曲を聴いて育ったEMI MARIAとJASMINEは、90年代のR&Bに敬意を払いつつ、近年のR&Bのフォーマットも難なく乗りこなす。2人の際立ったヴォーカルの実力は、時代を行き来するフットワークの軽さとともに、彼女らの魅力を際立たせている。EMI MARIAが歌うバース1はバスケットボールの試合を例えに使ったリリックが彼女のユニークで落ち着きのあるヴォーカルによってさらに引き立てられている。そしてキャッチーなサビが終わるとあっという間にジャスミンがバトンを引き継ぎ、楽曲を一気に彼女の色彩と圧倒的歌唱力で染め上げていく。作品の完成度の高さは言うまでもないが、本当に際立っているのはこの曲を通して感じられる、EMI MARIAとJASMINEの互いに対する尊敬の念だ。 同じ時代をくぐり抜けてきた戦友だったからこそ共感し合える、R&Bへの愛が滲み出るこの作品はまさに世界中のJ-R&Bファンに今 “Right Now” 必聴の作品である。