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アルバム・レビュー
とどまることを知らないクリエイティビティで飽くなきHIP HOPの探究を続ける実力派タッグの意欲作
二人の阿吽の呼吸が成す全5曲
"食らった分 血肉に変えて今のAttitude"のリリックが示すとおり、レコードのディグをはじめとする日々の音楽の探求が温故知新となってKilling Mobのラップの土台になっている背景を描いた『ADDICT』で、本作は口火を切る。
一方で、続く『ALTER EGO』と『FREE LANGUAGE』ではKilling Mobが得意とするセルフボースティングも健在だ。叩き付けるようなアグレッシブなビートと軽快かつ風通しの良いビートという対照的なビートを乗りこなすそのラップスキルも勿論だが、その両ビートから法斎Beatsのインテリジェンスの高さや引き出しの豊富さも垣間見える。
また、打って変わって最後を締める『PEACE OF MIND』でコンシャスなラップが披露されているのも見逃してはならない。静寂に包まれたどこか宇宙空間を想起させるビートの世界観が影響していることも要因としてあるのだろうが、4曲目の『SOURCE』で"感情を書きたい真っ直ぐ それが簡単で難しい"とKilling Mob自身がラップしているように、その想いが素直に現れているのがこの『PEACE OF MIND』なのだろうと推測する。
そして、『SOURCE』のリリックはこう続いていく。
"この曲も誰かに寄り添い 価値が産まれる
それが例え独りだって意味はあるだろう"
心が軽くなるような地に足がついたビートの上で、Killing Mobが日常への戒めと感謝をラップする。
その真っ直ぐなラップは、ヘッズたちの心を打つ。
text by TAKURO SHINOHARA
二人の阿吽の呼吸が成す全5曲
"食らった分 血肉に変えて今のAttitude"のリリックが示すとおり、レコードのディグをはじめとする日々の音楽の探求が温故知新となってKilling Mobのラップの土台になっている背景を描いた『ADDICT』で、本作は口火を切る。
一方で、続く『ALTER EGO』と『FREE LANGUAGE』ではKilling Mobが得意とするセルフボースティングも健在だ。叩き付けるようなアグレッシブなビートと軽快かつ風通しの良いビートという対照的なビートを乗りこなすそのラップスキルも勿論だが、その両ビートから法斎Beatsのインテリジェンスの高さや引き出しの豊富さも垣間見える。
また、打って変わって最後を締める『PEACE OF MIND』でコンシャスなラップが披露されているのも見逃してはならない。静寂に包まれたどこか宇宙空間を想起させるビートの世界観が影響していることも要因としてあるのだろうが、4曲目の『SOURCE』で"感情を書きたい真っ直ぐ それが簡単で難しい"とKilling Mob自身がラップしているように、その想いが素直に現れているのがこの『PEACE OF MIND』なのだろうと推測する。
そして、『SOURCE』のリリックはこう続いていく。
"この曲も誰かに寄り添い 価値が産まれる
それが例え独りだって意味はあるだろう"
心が軽くなるような地に足がついたビートの上で、Killing Mobが日常への戒めと感謝をラップする。
その真っ直ぐなラップは、ヘッズたちの心を打つ。
text by TAKURO SHINOHARA